「あ゛あ゛あ゛!」
盛大な悲鳴。
くつくつ笑い声。
ここだったっけどこだっけ。好き勝手に棒で出し入れし突く度に、それでもじゅぷじゅぷ音がする。
表情を窺うも、上半身はクッションに沈んでいた。
一旦遊ぶのを止めて、ジョンは身を起こす。膝立ちになり、見えない顔へ顔を近づける。
「シャーロック」
探し出した顔は歪んでいた。
眉間に皺は寄っているのはもちろん、目は見開いて焦点をさ迷わせ口はだらしなく開き涎まで垂れている。
「痛いだけなのに?」
涎が零れる口端にキス。
ひく、と瞼が震えた。
「君はどうしようもないね」
渇いた唇にもキスを。
手探りで股を探り、反応し続けるモノを優しく握る。
頭の中で必死にジョンは知識を求めた。
その知識にそって棒を動かす。ひくっひくっとシャーロックが震え、びくんと痙攣。
「ここなんだ」
手をゆるり動かした。根本を擦り爪で刺激を与えながらの、激しい上下運動。棒もしっかり上下に動かし、先程の場所を刺激する。
意味をなさない声。完全に空を見ている目。
額を合わせ、逃さず全て堪能する。
びくびくと震えるモノ。びくびくと震えるカラダ。
額から一筋汗が流れた。
追うようにジョンは舐めた。
堪らない。
どうしようもなくなった疼きのままに、手を離す。
ぼんやり戸惑いを浮かべる顔にまた煽られる。
手早くズボンを脱ぎ、下着までも脱ぎ捨てる。
気づいたシャーロックがにやり微笑んだ。
それを笑いながら、広がった足を上から押さえるように足を広げジョンは座り込んだ。
すかさず伸びてきた手を容赦なく叩き、払い除ける。
違和感に起き上がろうとしたシャーロックのモノをきつめに掴み、黙らせる。
「君が欲しくなったら言ってくれ」
自分の指を自分の口に含み、ジョンは考えた。
一本、いや二本。
涎で濡れる指を二本。まとめて後から穴に突き入れる。
「くぅ・・・ん、んっ」
興奮していたせいかなんとか入ってくれた。
満足げにジョンは息を吐き、手を伸ばす。
取り残れたシャーロックのモノは軽く撫でるだけで、ひくっと動いた。
そのことにも満足げな溜息を吐きながら、ジョンは片手の覚束ない手淫も始める。
裏筋を優しく撫で先端に爪を立て、もちろん棒も忘れず掻き回す。
目の前の身体が薄朱く染まっていた。
素直に奇麗だと思う。
壊れていく奇麗さ。だから、欲しい。
体内に忍ばせていた二本の指を広げる。赤い中身を見せつけて、またジョンは声を出しながら遊びに耽る。
正気じゃない。でも、欲しいことには逆らえない。
抑えるような息を吐いていたシャーロックが、唇を舐めた。
開いては、閉じて開く。
「もっいい」
「止めようか」
「ちがっん、ぐ」
そう、これが一番シャーロックのプライドを刺激する。
さらに眉間に皺が寄り、堪え難い苦痛の如く何度も目が瞬く。
そのくせ快楽にだいぶ素直になったようで、短い喘ぎ声が聞こえる。
また涎が垂れ始めているのに気づいているのか。
もっと壊れていい。壊れたシャーロックがジョンは欲しいのだから。
「くれ」
「お願いは?」
目がぎゅうっと閉じられた。
「ください!」
一気に棒を抜く。絶叫。
すかさず指で根本を掴んだから、出てはいないようだ。
「いいこ」
優しく囁き、届かない唇の代わりにジョンは膝にキスをした。
「口にも」
「ん?」
「口にもしてください」